赤い目

年輪が深く刻まれた
しわくちゃの手に願いを込めたくて
そっと握った

赤い目をしていたね
その目が 握った手にあわせて小さく揺れた

湿度は漂っていく
この傲慢ささえも連れ去って まっさらにしていく
存在理由?
そんなもの 遠くへ散っていった

赤い目は見つめてくる
そっとゆりかごの速度で

(2010.03.15)

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