あのときのメール

なんかつまんない
分かってるよ
でもさ
もうちょっと、なにか欲しいよ
あの時の言葉、嘘だったの
分かってるけど、言いたくなるよ
君がそういう人だってこと、分かってるよ
でもさ
もうちょっと、愛が見たいよ
結局私はこのどろどろの本心を隠して
当り障りのない文字の羅列を送って
心の中をぐちゃぐちゃにかき混ぜたスプーンを投げつける
「おやすみ」
「おやすみ」
それらの文字は私の感情のひとつぶすら感じさせないまま回線を走り抜ける

(2010.03.15)

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